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浦島太郎の文学史 恋愛小説の発生
 (五柳書院、1989年11月28日 ¥2.200+税)


『村落伝承論』続いて五柳書院から出していただいた.わたしの2冊目の著書です。
小松和彦氏の書評が「朝日新聞」に出たせいもあって、わたしの本としてはずいぶん売れました。
今でも少しずつ売れていて、2022年11月7日に8刷が出ました。
高麗隆彦氏の装幀(装画は高橋秀氏)も気に入っています。
ぜひ、お買い求めください。


【 目 次 】

 序章 昔話「浦島太郎」への疑問

 第1章 児童文学「浦島太郎」

 第2章 神仙小説「浦島子」

 第3章 小説の発生

 第4章 中世小説「浦島太郎」

 終章 小説から昔話へ

 注/あとがき


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【 内 容 】


『浦島太郎の文学史』-恋愛小説の発生-』(五柳書院刊 1,600円)

 子どもたちにいじめられていた亀をお金まで出して助けてやった浦島太郎が、龍宮城での夢のような二、三日の後に、なぜあのようなひどい仕打ちを受けなければならなかったのか。約束を破って玉手箱を開けた罰だとしても、青年期・壮年期を一瞬のうちに奪い去って、太郎を白髪の老人にしてしまう乙姫の行為はあまりに残酷すぎはしないか。その証拠に、太宰治も『お伽草紙』「浦島さん」で、結末の理由づけに大層苦労しているではないか。
 貴重な誌面に自己宣伝のチャンスをいただいた本書は、その誰もが知っている昔話「浦島太郎」は、どのような道筋を経て成立したのかという謎解きを試みた楽しい本である。推理仕立てになっているから結論がわかってしまうと興味は半減するのだが、読んでくださらない方のために書いておけば、私たちになじみ深い浦島太郎は、明治四十三年から昭和二十四年まで国定教科書の教材となって普及したものであり、その原話は、巌谷小波という児童文学者が明治二十九年に発表した絵本『浦島太郎』だったのである。
 一方、浦島太郎の原型は、浦島子と呼ばれる主人公と仙境の美女との恋愛物語として、『万葉集』や『丹後国風土記』など奈良時代の文献に記され、平安・鎌倉・室町・江戸の各時代においても、さまざまに姿を変えながら書き継がれ読まれ続けた文学作品であった。その千三百年にも及ぶ文学史を追いながら、浦島物語の発生と変容を綿密に論証し、その真実の姿を初めて明らかにしたのが本書である。
 その内容をつぶさに紹介する紙幅はないので、詳細は本書を読んでいただくしかないが、五柳書院の小川康彦さんが恥を忍んで考えてくれた<腰巻>の文句を参考のために掲げておく。
  浦島太郎の 真の姿は
  神仙思想をもとにした
  ポルノグラフィーだった
まことに的確。紐をほどかなくても奥が見えてくるではないか。
 ( 『 路上 』 58号,1990.3)

【 書評など 】

 この本は、お蔭様でずいぶん売れました(といっても部数は知れたものですが)。
 おそらく、小松和彦さんが『朝日新聞』に書評を書いてくれたせいだと思います。朝日の書評の威力に驚いたものです。また、それ以外にも、たくさんの方に書評を書いていただきました。ものすごい批判もあるのですが、それは実際に書評をお読みになってみてください。
 でも、僕の考え方は今も変わっていません。おそらく正しいと考えています。つい最近も下にリンクを貼っている「KOBA」なる人物が、ウェブ上で大変好意的な紹介をして下さっているのを知って感激しました。自分の書いたものをまったく知らない方が読んでくださるだけでもうれしいのに、こうした紹介をして下さるとは感激です。
 目にした書評・紹介には、以下のようなものがあります。

*「著者に聞く-「浦島太郎の文学史」を書いた三浦佑之さん-」 (『東京新聞』 90.1.21)
     〔同じ記事は、『中日新聞 』同日、『西日本新聞 』 90.2.8、など〕

*古橋信孝 「三浦佑之著『浦島太郎の文学史』」 (『週刊読書人』 90.1.22)

小松和彦 「三浦佑之著『浦島太郎の文学史』」 (『朝日新聞』 90.2.4)

*武田正 「新刊紹介『浦島太郎の文学史』」 (『山形の民話』 90.1)

*「著者をたずねてみました」 (『女性セブン』 90.4.19)

*菅野雅雄 「三浦佑之著『浦島太郎の文学史』」 (『美夫君志』40号,90.3)

*百田弥栄子 「浦島太郎の文学史」 (『口承文藝研究』14号,91.3)

*浅見徹 「三浦佑之氏著『浦島太郎の文学史』 (『風土記研究』 9号,90.5)
     (注=「氏」なんてあるが、すごい八つ当たり的な長編書評)

*渡辺秀夫 「三浦佑之著『浦島太郎の文学史』」 (『日本文学』 90.8)

*「この人に注目/私のこだわり?!」 (『WAKE』59号,90.10)

*林晃平「三浦佑之著『浦島太郎の文学史』」 (『伝承文学研究』39号,91.5)
     (注=これも長編書評。浦島研究者による充実した批判)

KOBA氏(どういう方か不明)のウェブ上の書評 (「幻影城 book revue」 99.3)

*大島 透 「深読み日本史45-浦島太郎・中-」 ( 『毎日新聞 』 2002年02月17日(日) 朝刊 )

*古橋信孝「この人この3冊 浦島太郎」 ( 『毎日新聞 』 2002年03月03日(日) 朝刊 )

松岡正剛 「松岡正剛の千夜千冊」 第635夜 として取り上げられています。
   長編書評で感激しました。   (2002年10月09日付)

このようなすてきな紹介をしてくださっているサイトを見つけました。
   五十嵐麻里さんの 「日本珍スポット100景」のトップページはこちらです。 (2007年5月)




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